説明
知られざる小麦処・埼玉県
埼玉県は、県北部を中心に、日本の三大麦作(ばくさく)地帯のひとつに数えられる、全国有数の小麦地帯です。
「朝まんじゅうに、昼うどん」という言葉が農家には伝わっており、埼玉の食文化の中心にはいつも「小麦」があります。
全国に「麦踏み」の技術を伝えた、麦王・権田愛三氏も熊谷市の出身。冬に空っ風が吹く県北地域は、今でも、春~秋は稲、秋~春は小麦を生産する二毛作が盛んです。
そんな、麦作が盛んな埼玉県内で作られた、小麦3品種を比べてお試しいただける、3品種のアソートセットです。
薄力粉・農林61号
農林61号は、70年以上の歴史がある小麦の品種です。埼玉県内でも以前は主力品種でしたが、全国的にも生産量が激減しているため、幻の品種となりつつあります。
小麦の豊かな風味と旨味が特徴で、特にうどんにすると、昔どこかで食べたような、懐かしい味が口に広がります。
うどんやまんじゅうなど、昔から食べられているメニューのほか、スポンジケーキやカステラなどにも向いています。
中力粉・あやひかり
あやひかりは、うどんやまんじゅう、洋菓子など、幅広い用途に対応した中力粉の品種です。2000年に誕生した品種で、病気への耐性が強く、収穫量も多いことから、生産者の見方としても注目されています。
低アミロースの特徴から、うどんにすると、きめが細かく滑らかで、かつモチモチとした食感になる特性があります。また、菓子用としては、シフォンケーキ等にすると”しっとり”、クッキーにすると”サクサク”とした食感に仕上がります。
強力粉・ハナマンテン
長野県で平成16年に長野県で育成された品種。グルテンが強靱な超強力系の小麦品種で、こだわりのパン屋、ラーメン店、うどん店、ピザ店などに人気の高い品種です。
埼玉県では、坂戸市の原農場さんを中心に平成19年から育てられており、埼玉県の奨励品種にも指定されています。